① 本文の執筆術(書く心構え9項目)

どんどん先を読み進めたくなる【本文の執筆術】

― 「書く心構え」編:読者が思わずスクロールしてしまう文章のつくり方 ―

2.語尾を工夫して飽きさせない

語尾がいつも同じ形だと、読者は単調に感じ、読むのに飽きてしまいます。
特に初心者は「です」「ます」「できます」をくり返しがち。
少し変化をつけるだけで、文章のリズムが生まれ、読者の興味を引き続けられます。

なぜ語尾が大事なのか
人は、同じ音がくり返されると「単調さ」を感じる生き物です。
語尾は文の「終わりの音」。ここが毎回同じだと、内容がどれだけ良くても、無意識に飽きてしまうのです。

Before / After
✗ Before(語尾が単調)
 Kindle出版は副業としておすすめです。
 誰でも簡単に始めることができます。
 初期費用がほとんどかからないのも魅力です。継続すれば収益化できます。
 → すべて「〜です」「〜ます」で、平坦に感じます。
◯ After(語尾に変化)
 Kindle出版は、自分の経験を活かせる副業です。
 誰でも気軽に始められるのが、大きな魅力のひとつ。
 しかも、初期費用がほとんどかからない点も安心です。
 継続すれば、将来的に収益を得られるチャンスもあります。

語尾のバリエーション

上手い文章より、「読み進めたくなる」文章を

文章を書くとき、多くの人が「難しく書いたほうが伝わる」「立派な表現を使ったほうがいい」と思いがちです。
でも、実は逆です。
電子書籍の読者が求めているのは、味わい深い名文ではありません。
スラスラ読めて、気づいたら最後まで読んでいた――そんな文章です。
文章の目的は「読ませること」ではなく、「読ませ続けること」。

この教材では、読者が思わず先を読み進めてしまう文章を書くための9つの技術を紹介します。
9つは、ただ並んでいるわけではありません。次の3つの段階に分かれています。

・土台(1〜4):文のリズムと読みやすさをつくる
・説得(5):内容を納得させる
・没入(6〜9):読者を文章に引き込む

下の段階ほど土台になります。まずは1〜4を体に染み込ませ、そのうえで5以降を重ねていきましょう。
なお、ここで扱うのは「書くときに意識すること」です。
書き終えた原稿を直す技術は別教材「推敲・校正のチェック術」に、本一冊の組み立て方は「本の設計図テンプレート」にまとめています。あわせて使うと効果的です。

<土台> 読みやすさをつくる4つの技術

1.シンプルな文章を心がける

初心者であればあるほど、まず目指すべきは”シンプルで伝わる文章”です。
これが、読者に好かれるいちばんの秘訣です。
なぜシンプルが良いのか
理由は2つあります。

① 読者の理解が早くなる 難しい表現や長い文は、読む側の頭に負担をかけます。
読者は「じっくり読む」より「サッと見て理解する」ことを求めているので、簡潔な表現ほど好まれます。

② リズムが良く、読み進めやすい 短い文が続くと、テンポよく読み進められます。
このテンポこそが「先を読みたい」という感覚を生みます。

シンプルさは、読み手への思いやりです。
自分では丁寧に書いているつもりでも、読み手が途中でやめてしまっては意味がありません。

基本ルール
・1文は長くても60文字以内にまとめる
・平均30〜40文字の文を重ねて、テンポよく進める
・意味を変えずに削れる言葉は削る

Before / After

✗ Before(長くて読みにくい)
私は昨日、友人と駅前のカフェに行きました。
そして、美味しいケーキを食べながらたくさんおしゃべりをしました。

◯ After(シンプルに)
昨日、駅前のカフェで友人と話しました。
ケーキも美味しかったです。

削れる言葉の例
シンプルにするには、次のような言葉を見直しましょう。

2.語尾を工夫して飽きさせない

語尾がいつも同じ形だと、読者は単調に感じ、読むのに飽きてしまいます。
特に初心者は「です」「ます」「できます」をくり返しがち。
少し変化をつけるだけで、文章のリズムが生まれ、読者の興味を引き続けられます。

なぜ語尾が大事なのか
人は、同じ音がくり返されると「単調さ」を感じる生き物です。
語尾は文の「終わりの音」。ここが毎回同じだと、内容がどれだけ良くても、無意識に飽きてしまうのです。

Before / After
✗ Before(語尾が単調)
 Kindle出版は副業としておすすめです。
 誰でも簡単に始めることができます。
 初期費用がほとんどかからないのも魅力です。継続すれば収益化できます。
 → すべて「〜です」「〜ます」で、平坦に感じます。

◯ After(語尾に変化)
 Kindle出版は、自分の経験を活かせる副業です。
 誰でも気軽に始められるのが、大きな魅力のひとつ。
 しかも、初期費用がほとんどかからない点も安心です。
 継続すれば、将来的に収益を得られるチャンスもあります。

語尾のバリエーション

文章の最後を変えるだけで、読みやすさも印象も大きく変わります。 書いたあと「同じ語尾が3回以上続いていないか」を見直す習慣をつけましょう。

3.過去形の連続に注意する
これは「2. 語尾の工夫」の特に大事な一場面です。
初心者がやりがちなのが、すべての文を「〜した」「〜ました」で終えてしまうこと。
過去の出来事を書こうとすると自然とそうなりますが、続くと単調に見え、読者に飽きられます。

なぜ起きるのか
過去の体験を順番に書くと、脳は素直に「〜した。〜した。〜した。」と並べてしまいます。
事実としては正しいのですが、リズムとしては平坦。
ここに変化を入れるだけで、文章が”動き”始めます。

Before / After

✗ Before(すべて「〜ました」)
 朝早く目を覚まし、カーテンを開けました。
 そして簡単な朝食を済ませました。
 その後、外出の準備に取りかかりました。

◯ After(語尾に変化)
 朝早く目を覚まし、カーテンを開けました。
 簡単な朝食を済ます。その後、外出の準備に取りかかります。
 → 1文目は過去形、2文目は体言止め、3文目は現在形。リズムに変化が出ています。

過去の出来事でも、語尾に変化をつけて、心地よく読み進めてもらいましょう。

4.箇条書きで整理する

長い文章がずっと続くと、どこがポイントなのか分かりにくくなります。
初心者でも簡単に読みやすくできる方法が「箇条書き」です。

なぜ効くのか
箇条書きは、情報を「視覚的に区切って」見せます。
人はびっしり詰まった文章を見ると、それだけで「読むのが大変そう」と感じます。
箇条書きは、その心理的なハードルを下げてくれるのです。

Before / After

✗ Before(文章だけで説明)
 出版を開始するには、KDPのアカウント登録が必要です。
 次に、出版したい本の原稿を作成し、表紙を用意しましょう。 
 原稿と表紙が準備できたら、KDPの管理画面で価格とカテゴリーを設定します。
 すべて整ったら原稿と表紙データをアップロードし、最後にAmazonの審査が完了です。
 → 一文に情報が詰め込まれていて、手順が頭に入りにくい。

◯ After(箇条書きで整理)
 Kindle出版を始める流れは、次のとおりです。
 1.アカウント登録をする
 2.原稿を作成する
 3.表紙デザインを用意する
 4.価格とカテゴリーを設定する
 5.KDPにアップロードする
 6.出版ボタンを押して審査を待つ

箇条書きのメリット
・情報が整理されて、わかりやすい
・スマホでも読みやすい
・手順が順番どおりに伝わる

ただし、何でも箇条書きにすればいいわけではありません。
並列の要素が3つを超えるあたりから箇条書きを検討する、くらいの感覚でちょうど良いです。

<説得> 内容を納得させる技術
5. 説得力を高めるPREP法

ここからは、読みやすさの土台の上に「納得感」を乗せていきます。
そのためにいちばん使えるのが「PREP法(プレップ法)」です。

PREP法とは、結論 → 理由 → 具体例 → 結論の順で書く、文章構成の型のこと。

Point(結論):まず、いちばん言いたいことをはっきり伝える
・Reason(理由):なぜそう言えるのか
・Example(具体例):実際の事例や体験で裏づける
・Point(再結論):もう一度、結論をくり返す

例文
P(結論)
Kindle出版は、副業として非常におすすめです。
R(理由)
なぜなら、初期費用がほとんどかからず、自分の経験や知識を活かして収益を得られるからです。
E(具体例)
たとえば、ある30代の会社員は、自分の転職体験をまとめて出版し、
3か月後には月5万円の印税を得られるようになったそうです。
P(再結論)
このように、Kindle出版はリスクが少なく、誰でも始めやすい副業といえるでしょう。

型に縛られすぎない
PREP法は便利ですが、絶対のルールではありません。

・理由が特になければ、飛ばしてOK
・結論を2回くり返すとくどい場合は、最後の結論を省く
・慣れたら「具体例のあとに反論・再反論を足す」と、さらに説得力が増す

※ PREP法には、より詳しい解説とトレーニング(反論・再反論の発展形を含む)を別に用意しています。この項目で型をつかんだら、そちらで深めてください。

<没入> 読者を引き込む4つの技術
6. 視覚的に読みやすくする

どんなに良い内容でも、読みにくければ読者は途中でやめてしまいます。
特にスマホで読む人が多い今、「パッと見て読みやすいか」が勝負を分けます。

なぜ「見た目」が大事なのか
読者は、本文を読む前に、まず無意識に「画面の見た目」を判断しています。
ぎっしり詰まった画面は、それだけで読む気を削ぎます。
中身に入る前の入り口で、読者を逃がさないための工夫です。

読みやすくする工夫
・改行を多めに入れる
1〜3文ごとに改行し、余白を意識する

・漢字とひらがなのバランスは7:3くらい(あくまで目安)
漢字が多いと堅苦しい

・難しい言葉を使わない
中学生でも読める言葉に。専門用語は説明を添える

・読みづらい漢字はひらがなに
「出来る→できる」「時→とき」など

漢字 → ひらがなの例

「読みやすさ」を意識するだけで、文章の印象は大きく変わります。 まずは「読者が読みたくなる見た目」から始めてみましょう。

7.読者に話しかける・問いかける

読者が「自分に向けて書かれている」と感じると、集中力が高まり、
最後まで読んでもらえる確率がぐっと上がります。

なぜ効くのか
人は、自分に関係のある話には自然と耳を傾けます。
一方的に説明されるより、話しかけられたほうが、「自分ごと」として読んでくれるのです。

取り入れ方
① 問いかけを入れる
「あなたはこんな経験、ありませんか?」
「今の生活に当てはまると感じましたか?」
読者は、自然と考えながら読み進めるようになります。

② 背中をそっと押す語りかけ
「ちょっとだけ立ち止まって、考えてみてください」
「もし迷っているなら、まず一歩だけ踏み出してみませんか?」
やさしい口調が、会話しているような感覚を生みます。

③ 文章全体を”対話”として書く
一方的に伝えるのではなく、「読者と一緒に考える」「読者に寄り添う」気持ちを込める。
読者に話しかける文章は、「伝える」だけでなく「心に残る」文章になります。

8.例え話を使って伝える

難しい内容や抽象的な話は、身近なものに置きかえると、一気に伝わりやすくなります。
これが「例え話」です。

なぜ効くのか
例え話には、読者の頭の中に”映像”を浮かべさせる力があります。
映像が浮かぶと、理屈で理解するより深く、感覚で「ああ、そういうことか」と腑に落ちます。
だから記憶にも残りやすいのです。

Before / After

✗ Before(例え話なし)
 Kindle出版では、継続が大切です。
 → 何が、どれくらい大切なのか、イメージが湧きません。

◯ After(例え話あり)
 Kindle出版は、畑にタネをまくのと同じです。
 すぐに結果は出ませんが、水をやり、育てれば、必ず芽が出ます。読者も、時間とともに増えていくものです。
 → 「時間はかかるが、続ければ成果が出る」が、自然と伝わります。

例え話のコツ
・誰でも知っているものを使う(料理・スポーツ・植物など)
・抽象的な内容を、目に浮かぶものに変える
・長くなりすぎないよう、シンプルにまとめる

9.体験談で共感を生む
読者の心に届く文章にしたいなら、「体験談」が効果的です。
初心者が自分の経験を素直に書くことで、読者に安心感と共感を与えられます。

なぜ効くのか
体験談は、「これは自分にも起こりそう」「この人の気持ち、わかる」と思ってもらうための、いちばんの近道です。
情報は人を納得させますが、体験は人の心を動かします。

Before / After

✗ Before(体験談なし)

 Kindle出版は、収益を得られる副業です。
 → 情報としては正しいですが、感情が動きません。

◯ After(体験談あり)
 私もはじめは、文章に自信がありませんでした。
 でも、自分の転職経験をまとめて出版したことで、3か月後には月5,000円の印税収入を得られるように。
 副業の第一歩として、大きな意味のある経験でした。
 → 「自信がなかった」「経験を活かした」「成果が出た」というリアルさが、”自分ごと”に感じさせます。 

体験談の書き方
・自分がつまずいたこと・不安だったことを書く
・どうやって乗り越えたかを具体的に伝える
・結果や気づきを簡潔にまとめる

上手に書こうとしなくて大丈夫です。
「こんなことがあったよ」と話しかけるように書くだけで、心に届きます。

まとめ:そして「本全体」の設計へ

読者がついスクロールしてしまう文章には、共通の仕掛けがあります。

・短くシンプルな文(土台)
・語尾の変化とリズム(土台)
・箇条書きと視覚的な工夫(土台・没入)
・PREP法による説得力(説得)
・話しかけ・例え話・体験談という感情の動き(没入)

これらはすべて、「読ませ続ける」ための技術です。
ただし、ここで終わりではありません。

ここまでは「文・段落」をどう読みやすくするかの話でした。
でも、読者が「この本を読んでよかった」と感じるかどうかは、実は本一冊をどう設計するかで決まります。
人は、本の印象を「ピーク(いちばん盛り上がった場面)」と「エンド(読み終わり)」で判断します。
これを「ピークエンドの法則」と言います。

一文一文を磨く技術(この教材)の先に、その磨いた文章をどう配置して一冊にするかという設計の話があります。
それは「本の設計図テンプレート」で扱っています。

まずはこの9つの技術で、読み進めたくなる文章を。
そのうえで、読み終えたあとに満足してもらえる一冊を。
この2つがそろったとき、あなたの本は「最後まで読まれる本」になります。