⑭ 本の構成部品の配置ガイド
本の「構成部品」の配置ガイド
― 目次・連続スクロール・レビュー依頼・LINE誘導・奥付など、本文以外の部品をどこに置くか ―
このテキストの位置づけ
電子書籍は、「本文(はじめに〜おわりに)」だけでできているわけではありません。
その前後に、目次・レビューのお願い・著者の案内・奥付といった、いわば「本の部品」が入ります。
これらは本文の中身(ライティング)とは別の話ですが、
入れ忘れたり、置く場所を間違えたりすると、本の完成度がガクッと下がります。
特に「目次」や「奥付」は、なくても書けてしまうぶん、初心者が抜かしがちです。
このテキストは、どの部品を、どこに、どう置くかをまとめた配置ガイドです。
本文を書き終えたら、このガイドに沿って、前後の部品を組み込んでいきましょう。
全体の配置マップ
まず、部品がどこに入るかの全体像です。
【冒頭部分】
・目次(必須) ※冒頭、または「はじめに」の後
・連続スクロールの案内
・(スマホ前提の注意文)
【本文】
・はじめに → 各章 → おわりに(さいごに)
【巻末部分】
・特典・コンテンツ詳細の案内(SNS・HP・過去の書籍など)
・著者の紹介
・レビューのお願い ※最終章の後
・LINE誘導 ※基本は巻末(はじめに後・中盤への複数設置も可)
・奥付(著作権表記など) ※最終ページ
参考原稿(かりまたの書籍)では、巻末にこの順番で並んでいます。
さいごに → 特典配布のご案内 → 著者の紹介 → 注意(奥付・著作権)
→ カスタマーレビューのお願い → 著者のフォロー
この流れが、ひとつの完成形のお手本です。
順番は本によって多少前後してよいですが、
「読者へのお願い系(レビュー・LINE)は、本文を読み終えた後」
という原則は守りましょう。
読み終えて満足したタイミングでお願いするのが、いちばん響くからです。
① 目次(必須)
何のためのものか
目次は、本の地図です。
読者が「どんな内容が、どんな順番で書かれているか」を一目で把握できます。
さらに、購入前の「試し読み」で表示されることも多く、買うかどうかの判断材料にもなります。
どこに置くか
冒頭、または「はじめに」の後
ポイント
・必須です。 目次のない電子書籍は、それだけで未完成な印象を与えます。
・KDPでは、見出しを設定すると自動で目次を生成できます。
各章・各見出しに正しく見出しスタイルを設定しておきましょう。
・目次に並ぶ見出しは、そのまま本の「顔」になります。
見出しの作り方は「ノウハウの章の書き方」編を参照してください
(見出しを並べたとき、章の流れが伝わるのが理想)。
② 連続スクロールの案内
何のためのものか
Kindleには「連続スクロール」という、上下にスクロールするだけで読み進められる機能があります。
ページめくり式より読みやすいため、
「この本は連続スクロールで読むのがおすすめです」と冒頭で案内しておきます。
どこに置くか
冒頭部分
ポイント
参考原稿では、こう案内しています。
【劇的に読みやすくなる!連続スクロール】
Kindleの設定の中に連続スクロールという機能があり、
上下にスクロールするだけで読み進められる便利な機能があります。
本書は、連続スクロールで読まれることを想定し編集していますので、連続スクロールで読み進めてください。
〇設定方法(+設定手順の画像)
・あわせて、「本書はスマートフォンで読むことを想定し、改行や空白を多めにしています」
という一文を添えると 親切です(編集方針の詳細は「装飾とカッコの使い方」編を参照)
・設定方法は、文章だけでなく画像(スクリーンショット)で見せると分かりやすくなります。
連続スクロール・レビューのお願いの画像テンプレート
https://drive.google.com/file/d/16Pv5ywYH2vqSe4CtJPQdhta484kYCnvW/view?usp=sharing
このテンプレートを複製して、自分の本に合わせて使えます。
③ レビューのお願い
何のためのものか
レビュー(カスタマーレビュー)は、本の信頼性と売上を左右する、とても重要な要素です。
レビューや評価が多い本ほど、検索で見つかりやすくなり、購入もされやすくなります。
だからこそ、読者に「レビューを書いてください」と、こちらからお願いします。
どこに置くか
最終章の後(本文を読み終えた後)
読み終えて満足したタイミングが、いちばんレビューを書いてもらいやすい瞬間です。
ポイント
参考原稿のレビュー依頼が、お手本になります。
カスタマーレビューのお願い 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
本書を閉じる前に、短くても構いませんので、あなたのご意見やご感想を
「カスタマーレビュー」という形でいただけないでしょうか?
・タメになった
・○○の章が参考になった
・もっと詳しくしてほしい
率直な感想をいただけると、今後の出版活動に活かせる貴重な意見になります。
カスタマーレビューのやり方は、本書の最終ページまで行くと「星マーク」が出てきます。
そこから評価・レビューを入力できます。
・ハードルを下げる:
「短くてもOK」「一言でも」と伝えると、書いてもらいやすくなります。
・書く内容の例を示す:
「タメになった」「○○の章が参考になった」など、例があると読者が書きやすい。
・やり方を案内する:
「最終ページの星マークから」と、具体的な操作を教える。
・画像で見せると、さらに親切です(②のテンプレートが使えます)
④ コンテンツ詳細の案内(SNS・HP・過去の書籍)
何のためのものか
あなたの他の発信や作品へ、読者をつなぐ部分です。
本を読んで「この人をもっと知りたい」と思ってくれた読者を、SNS・ホームページ・他の書籍へ案内します。
ファンとの接点を増やす大事なパートです。
どこに置くか
巻末部分
ポイント
・載せるもの
SNSアカウント(X・Instagramなど)、ホームページ、過去に出した書籍など
・過去の書籍は、Amazonの著者ページや書籍リンクへ誘導すると、まとめ買いにつながることもあります。
・ここも「装飾とカッコの使い方」編のとおり、リンクやアカウント名は分かりやすく、
ただし宣伝くさくなりすぎないように。
⑤ LINE誘導
何のためのものか
公式LINEへの誘導は、読者と継続的につながり、さらに深いサポートや特典を届けるための導線です。
特典配布やサポートの窓口として使われることが多く、ビジネスにつなげる重要なパートです。
どこに置くか
基本は巻末部分 (※「はじめに」の後や、書籍の中盤への複数設置も可)
ポイント
・基本は巻末ですが、特典と絡める場合は「はじめに」の後や中盤に複数置くこともできます。
参考原稿でも、特典の案内と公式LINEを本文中で触れています。
・ただし、置きすぎ・宣伝しすぎには注意。特にエッセイ・体験談系の本では、
LINE誘導が多いと余韻を壊します(「おわりにの書き方」編の注意と同じ考え方)。
・「無料で○○をプレゼント」「登録サポートします」など、読者にとってのメリットをセットで提示すると、
登録されやすくなります。
⑥ 奥付(おくづけ)
何のためのものか
奥付は、本の最後に置く、本の「身分証明書」のようなページです。
もともとは紙の書籍の巻末にあるもので、書名・著者・発行日・発行者・著作権表記などを記載する、出版文化として定着した慣習です。
「この本は、誰が、いつ出した、何という本か」を明示し、あわせて無断転載・改変などを禁じて権利を守る役割があります。
電子書籍では法的に必須ではありませんが、入れると本としての体裁と信頼性が一気に上がります。
どこに置くか
最終ページ
簡易版でもよいが、本来はもっと項目がある
参考原稿では、こう書かれていました(著作権の注意書きだけの簡易版です)。
※注意※
この書籍の著作権は全て「(著者名)」に帰属します。
本作品の全部あるいは一部を無断で複製・転載・送信したり、
ホームページ上に転載することを禁止します。
本作品の内容を無断で改変、改ざん等を行う事も禁止します。
また、有償・無償に関わらず本作品を第三者に譲渡する事はできません。
これでも最低限は成立しますが、きちんとした奥付にするなら、もう少し項目を足すと本格的になります。
奥付に載せる項目

◎=入れたい ○=あると本格的 △=ジャンルや必要に応じて
奥付テンプレート(穴埋めで使えます)
そのまま雛形として使える奥付の例です。〔 〕を自分の情報に置きかえてください。
─────────────────── 〔書名〕 〔サブタイトル〕
〔初版発行日:20XX年XX月XX日〕 〔第1版〕
著 者:〔著者名(ペンネーム)〕
発行者:〔著者名/屋号〕
連絡先:〔メールアドレス等(任意)〕
© 20XX 〔著作権者名〕
本書の著作権は、すべて〔著者名〕に帰属します。
本書の全部または一部を、無断で複製・転載・送信・改変することを禁止します。
有償・無償を問わず、本書を第三者に譲渡することはできません。
───────────────────
免責事項について(任意)
実用書・ノウハウ書では、免責事項を一文添えておくと安心です。
「本書の情報をもとにした行動の結果について、著者は責任を負いかねます。実践は自己責任でお願いします」
といった内容です。 (投資・健康・法律など、結果に責任が絡みやすいテーマでは特に。
エッセイや体験談では、なくてもかまいません。)
ポイント
・最低限、著作権の帰属と禁止事項は必ず入れる(簡易版でもここは外さない)。
・本格的にするなら、書名・著者・発行日・版数・発行者を加える。
・改訂版を出したら、版数と発行日を更新する(「第2版 20XX年XX月」のように)。
・地味なパートですが、抜かさないこと。 これがあるだけで、本としての体裁が整います。
⚠️ 奥付の慣行やKDPの仕様は変わることがあります。
版数の扱いなど迷う場合は、最新の公式情報もあわせて確認してください。
参考資料
📄 参考原稿(すがけんの書籍)
共有用 参考原稿 – Google ドキュメント
https://docs.google.com/document/d/18xg3DU6rIbgt30vU-yWYYWTWfzI3snjKMjAKx2TZ_UM/edit?usp=sharing
目次・連続スクロール・巻末(特典・著者紹介・レビュー・奥付)が、
実際にどう配置されているかの完成見本です。自分の本を組み立てるとき、構成の参考にしてください。
🖼 連続スクロール・レビューのお願いの画像テンプレート
https://drive.google.com/file/d/16Pv5ywYH2vqSe4CtJPQdhta484kYCnvW/view?usp=sharing
複製して、自分の本に合わせて編集できます。
配置チェックリスト
本文を書き終えたら、部品が揃っているか確認しましょう。
冒頭部分
・目次を入れたか(必須/見出し設定で自動生成)
・連続スクロールの案内を入れたか
・スマホ前提の注意文を添えたか
巻末部分
・コンテンツ詳細(SNS・HP・過去の書籍)を案内したか
・著者の紹介を入れたか
・レビューのお願いを入れたか(最終章の後/書き方の例・やり方つき)
・LINE誘導を入れたか(メリットとセットで/置きすぎ注意)
・奥付を最終ページに入れたか(著作権の帰属+禁止事項は必須)
・きちんと作るなら、書名・著者・発行日・版数・発行者も入れたか
・(実用書など)必要に応じて免責事項を添えたか
全体
・お願い系(レビュー・LINE)は、本文を読み終えた後に置いているか
まとめ
本の構成部品のコツは、ひとつです。
本文の前後に必要な部品を、正しい場所に、漏れなく置く。
冒頭には、目次(必須)と連続スクロールの案内。
巻末には、コンテンツ詳細・著者紹介・レビューのお願い・LINE誘導・奥付。
そして、レビューやLINEといった「お願い」は、読者が満足した本文の後に置く。
中身(本文)がどれだけ良くても、目次や奥付が抜けていたり、
レビュー依頼の場所がちぐはぐだったりすると、「詰めの甘い本」に見えてしまいます。
参考原稿を見本に、最後まで丁寧に組み立てて、完成度の高い一冊に仕上げましょう。